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写真撮って、日記書いてます。

『クリエイター・スピリットとは何か?』を読んだ

この前衝動買いで(笑)新書を数冊ほど購入してしまったんだけど、そのなかの1冊にこの『クリエイター・スピリットとは何か?』 があった。書いているのは「デジハリ」ことデジタルハリウッドの学校長。新書だがどちらかというと高校生向きのものとなっている。 なのでさらさらと読むことができた。

「クリエイター」という職業に就くためには「自分を知ること」というのが必要だと筆者は述べる。 こうやって書いているブログもまたひとつのクリエイションの場だと考えるなら、この「自分を知ること」というのは重要なのかもしれない。 しかしこれがなかなか難しい。筆者はコンビニで歯ブラシを購入するというごく普通のなんでもない行為を例に挙げて、 「なぜ君はそれを選んだのか」を知ることが「自分を知ること」だと述べている。突然そういわれても…たまたま目に入ったものを購入したとか、 一番安かったから、という理由はダメなようで、「気に入ったものが無かったら買わないで帰る」くらいの気持ちがないといけないそうだ。 ついつい一番安いものを購入してしまいがちな私はそこからトレーニングをしなければならないようである。

数ある選択肢の中で、どんな服が好きで、どんなパソコンが好きで、どんな本が好きで、どんなインテリアが好きで、 どんな食べ物が好きなのか。どんなゲームが好きで、どんな漫画が好きで、どんなメガネが好きで、どんなケータイが好きで、 どんな音楽が好きなのか。ちょっとあげてみたけれど、これにすぐに回答できない私がいる。「自分を知る」 ということはクリエイターという職業だけでなくほかの職業にも―いや職業だけでなく趣味にも、 こうしたブログ上における表現においても関係してくることではないだろうか。とはいえ、やはり「自分を知る」ためには時間がかかりそうだ。

この本のなかで参考にしようと思ったのはその「自分を知る」ということと、あと「メモを取る」ということ。ようするに「ネタ帳」 を用意して、何かいい考えが思いついたらすぐそれに書き込めるようにする習慣をつけることだ。これはいろいろと利用できそうである。 私にも経験があるのだが、卒論なんかで「ここはこうだ!」なんてぱっと考えが浮かぶときがある。 そういうときに限って何か別のことをしていたりする。すると今まで浮かんでいた考えがいつの間にやらどこかへ行ってしまうのだ。 そのときの喪失感は結構デカイ。考えが正しいにしろ間違っているにしろ、それを検討するためには書き出さなければならない。 そこでメモ帳とペンである。こいつが手元にあれば、 そしてすぐに書き出せる状態にしておけば浮かんでいた考えなんてのはどこかへいかなくてすむ。ただ、考えが浮かんだところがお風呂だったら… お風呂専用のメモ帳を用意するしかなさそうだ。

ただ本書はあくまでも筆者の考え、スピリットなのであって、他のクリエイターにはまた異なったスピリットがあると思う。 今度は異なった環境でクリエイティブな活動をしている人たちの対談なんてものを読んでみたいなと思った。 スピリットとスピリットとのぶつかり合い、そこには何があるのだろうか。面白そうだ。

クリエイター・スピリットとは何か?
クリエイター・スピリットとは何か?