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写真撮って、日記書いてます。

どこまでが真実でどこまでが物語なのか

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564日目。仕事の日。

某さんの娘さんの就職先がアメリカの某美術館だという、本当かどうか分からない話が流れてきて、一番最初に口から出たのは「いいなー」だった。

そうか、そうだよね。そういうところで働けちゃうもんね。

正規かどうかは別として、キャリアの一つにカウントできるからものすごくでかい。万一そこで働けなくなったとしても(可能性は少ないだろうけど)、メトロポリタンで働いていたことは次に繋がる。東大の博物館でも働けていたわけだし、なんていうか出自っていうのもこの業界に大きく関係してるなという印象しかなかった。

わたしなんぞ10年以上有期雇用・非常勤という身分で転々としながら生きている。雇用状況だけで見ればまあ彼女と一緒だが、あちらは「公務」というものがあるからそういう雇用だったのだろう。この仕事で飯を食っているわたしとは状況は大きく異なる。当たり前の話ではあるが。

ただ、向こうで働くとして、どのような仕事をされるのかは興味がある。日本とアメリカの「学芸員」「キュレーター」は似たようで全く異なるという話だし、どういう仕組みになっているのか、展覧会を担当することはあるのか―そういうところがもっとより身近に伝わってくれば「博物館・美術館で働くこと」に対して興味を持つ人が増えるのかもしれない。

 

たぶん。

おそらく。

知らんけど。

かくいうわたしはその報道を横目に今日もメールと電話であーだこーだ打合せをしていたし、打合せ用の資料を作っていたし、打合せの議事録を書いたりしていた。なんだこの打合せ地獄。もう自分でも何が何で何だっけ?というぐらいになっている。

二転三転してしまった内容もあるし、確認がもう一度必要なものも出てきている。進んでるんだか戻っているんだか。

こんな仕事をするはずじゃなかった、といえば大げさだが、少なくとも某子さんと同じ肩書なのにやってることは全く異なる。どちらが正しいわけでもないだろうけど、ここまで違うとなるとショックは大きい。

まあ向こうも向こうで「やりたいこと」と「やれること」と「やらなきゃならないこと」というのがあるだろうし、自分のやりたいことが仕事でやれていないこともあるだろう。うらやましく見えてしまうのは「隣の芝生が青い」というやつなんだろうな。

ただね、名のあるところにどういう形になるか分からないけど就職の話がポーンと決まってしまうっていうのがね、羨ましく見えてしまうわけ。正規職目指して試験受けまくったけど受けた分だけ落ちているとだんだん自分に自信がなくなってくる。一方で、決まる人は一発で決まるから、正直嫌になることもある。

だからといって自治体の小さい資料館に某さんみたいな人が就職試験受けに来たらそれはそれで自治体側が困惑するだろうし多分何かしらの理由を付けてお帰りいただくか落とすかするだろうな。想像の話だけど。

田舎にある、一人二人しかいないようなところで働かせられるわけないじゃない…改めて考えるとすごい状況なんだよな小さいところって。

噂レベルの報道ではなんと年収まで出ていて(誰が喋るんだろうねそういうの)、日本であれば割といい感じの額が出ていた。自分の給与明細とついつい比較して黄昏てしまう。そのクラスの人はそのくらい稼がなきゃダメだし、それに応じた報酬をもらって当然とは思うけど、あまりにも雲の上すぎて訳が分からない。

わたしなんか職場ネット回線が繋がらなくて朝から埃まみれになって原因の特定と解決をやっていた。そんな仕事をしても追加料金は出ないのだ…某さんのとこは呼べばスッと専門の人が来てくれてたちどころに解決してくれるのだろうな。

 

で、そんな噂レベルの話からここまで書いてきたワケだけど、この話って本当なんだろうか。どこまでが真実でどこまでが物語なのか。確かめる術はこちらにはない。あることないこと書かれるのはしんどいだろうな。半年もすれば忘れ去られそうな気もするし、もっと早いかもしれない。人のことで怒る暇があったら少しでも自分に身のあることをしよう、ステップアップに繋げよう。そう思った。