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写真撮って、日記書いてます。

君はFan Hoを知っているか

熊本市役所から(iPhone8 Plus)

iPhone8 Plus

そんな人がいたらしい。

わたしは知らなかった。

fanhophotography.com

1950年代から活躍した香港の写真家、映画監督、そして俳優らしい。彼が撮った写真はモノクロの静謐な画面なのが特徴で、何というかこれがすごく格好良くて見ていてため息が出る。白と黒だけでここまで表現できるなんて思いもしなかった。

www.youtube.com

とにかく画面の中がシンプルに出来ていて、余計なものがそぎ落とされている感じ。

「写真は引き算」とかいう言葉があるけれど、それを地で行くような写真ばかりだ。

Fan Ho: Hong Kong Yesterday

Fan Ho: Hong Kong Yesterday

ソールライターにしろ、FanHoにしろ、写真史からこれまで抜けているような人たちが最近ちょこちょこ出てきているのがすごく面白いし、興味深い。

以前ある写真関係企業の女社長みたいな方とお話しした時は、フランス(だったかな?)にはすでにノミの市から「発掘」された無名写真家の写真を展示するギャラリーがあるのよーと教えて頂いた。

これまで言われてきた写真史をメインストリームというのであれば、そういう無名の人々を、サブストリームとかみたいなものを拾い上げて行く必要があるなと思う。

アマチュア写真家とされる人々の作品なんか特にそう。そうでなければ、写真とは、あるいは人間にとって「撮る行為とは何か」は分からないのではないか。

ただまあ、アマチュアまで含めたらものすごく膨大な写真が出てくることになるから、それこそ何をどうしたらいいのか分からなくなる。興味はあるけど対象として研究するのに手間とコストがかかるなーと思って躊躇している。

そんなことを最近ぼんやりと考えている(仕事しろよ)。