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写真撮って、日記書いてます。

入館料200円。それでも入らない人はいる。

レトロな喫茶店の街灯

GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

別の博物館勤めの友人のぼやき。彼が勤務するところは入館料200円らしいのだが、それでも入らない人がいるそうだ。親子連れでやってきて子供は無料だから入るけど、親は「お金かかるから(ココで見てる)、あんたたちだけで見てきなさい」というような具合らしい。

ビールというか発泡酒1本、ペットボトル1本飲むの止めれば出せる額でも博物館には出したくないらしい。

同じ市内にある図書館が無料で、博物館がお金取るのは納得いかない、ていうのもあるのかもしれない。

博物館法の中では「原則無料」がうたわれているものの、無料館ってのはあんまりなくて、いくらかの入館料を設定しているところがほとんどだ。この理由に梅棹忠夫が国立民族学博物館館長時代の対談で「浮浪者対策だ」といっていた。無料だといろんな人たちがやってきてしまう、それを避けるためだとか。

民博誕生―館長対談 (1978年) (中公新書)

民博誕生―館長対談 (1978年) (中公新書)

 

『民博誕生』だったかな、どうだったっけ。

でもそういう人たちが博物館にやってきて、展示見て何かしら感じてくれれば、それだけでも博物館がある意義があったと思うんだけど、そういう排除を先に考えていいのだろうかとも思う。

わたしとしては気持ち的には「無料でいいじゃないの」と思っているけど、条例で決まっている以上どうしようもないんじゃないかな、としか言い様がない。

博物館は展示を見ても、テストがあるわけじゃないから「何をどう感じたか」てのを把握することができないし、それは個々人の心に踏み込む問題だから把握すべきではない。

ただまあ博物館で働く人間としては、200円で「何かを感じられる権利」を買えるのだから(面白くないとかつまんないとか、何も思わないとか、そういうのもアリだよね)ぜひ入って欲しい、なんてことを思っている。

博物館へ行こう (岩波ジュニア新書)

博物館へ行こう (岩波ジュニア新書)

 

一番は博物館の面白さ・魅力とかそういうのを学芸員がもっと語っていくべきなんだろうな…。

 

そんなとりとめもない話を飲みの席で。久しぶりに議論ができて楽しかった。