久しぶりに椎名誠の本『笑う風 ねむい雲』を買った。
『アサヒカメラ』で連載中の写真エッセイをまとめたものらしい。ただ、これまで読んできた椎名トーンではなく、ものすごく穏やかで静かな文体で驚いた。
『わしらは怪しい探険隊 』の頃に見せたような、荒々しくちょっとふざけたようなものではなく、ほんとにひたすら静かな境地というべきか…巻頭の「旅の窓から見ていたあわいの空や ころがっていく風のことなど……。」が静かに穏やかに語りかけてくるような文章だった。
ああ、この人は晩年でこういう文章を書くようになったのか。
まだ全て読んだわけではないけど、全体的にこの静かな文章が続くみたいだ。私はこのギャップについていくことが出来るだろか。腰を据えてじっくり読みたい。