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写真撮って、日記書いてます。

「気持ちを考えてみましょう」

千本鳥居

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江戸時代の郷土の偉人についての、小学生向けパワポを作りながらふと思う。「当時の人間の気持ち」ってどんなんだろう。出前に限らず、小学生相手だとこの手の解説を求められることが多い。

正直言って400年前の人間の気持ちなんて分からないとしか言いようがない。

そもそも史料が残っていない。文献や日記があれば別なのかもしれないが、対象となる事象についての史料がない以上何も言えない。それがどういうわけか、小学校だと「みんなが困っているから、楽にしたい」とか「がんばって工事をすすめることができてよかった」とかいうコメントになってしまうのが厄介だ。

それはあくまでも想像であって、実証的なデータから言っていることではない。

ところが上記コメントをした方が評価される。「史料がない以上言及できない」が通用しないのである。想像がいつの間にか正当な歴史的事実として子どもたちに認識されてしまう。割りと厄介な問題だ。

 

なんてことを書いたけど、私もそんなコメントをする側の人間だったな、なんて。

 

どうしたもんかな、考えれば考えるほどなんだかドツボにはまっていきそうだ。学校側が求めるものに迎合した方がいいのか、それとも「世の中にはわからないこともあるんだよ」的なものにした方がいいのか。他の人はどうしてるんだろうか。情報をストックしている所ってないのかな。