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写真撮って、日記書いてます。

最近買った本:『にっぽん・海風魚旅 怪し火さすらい編』

写真がなんだか好きな感じだったのでついつい購入。840円。卒業式のときにもらった図書カードを使わせてもらいました。

内容は紀行文。いつものごとく、である。今作は海外の島ではなく、日本国内にある島をめぐるという内容だ。島といっても大きいものではなく、どちらかというとこじんまりとした島を海を見ながらポコポコさすらうというもの。文中にも出てくるこの「ポコポコ」という擬音語いいなぁ。響きが好きだ。

読んでいくうちにシーナさんの視点がちょっとずつ気になってきた。あくまでも彼は「都会人」の視点で、「田舎」を見ているからこそ、そこでの生活が「手垢のつかない原色のシアワセ」に見えるわけであって、そこに住んでいる人から見たら退屈でしょうがない生活かもしれないし、つらい・逃げ出したい生活なのかもしれない。しかしそういう部分は見ずに(見えないのかもしれないが)単純に「原色のシアワセ」として認識してしまう。そしてその「原色のシアワセ」を記述したものに惹かれてしまった「田舎」に住んでいる私。これって一体なんだろうね、と思った。なんかずーっと頭の中に引っかかってしまってしょうがない。それはその視点がなんだか民俗学の視点に似ているからかもしれない。なんかどっかであったような気がするんだけど…だめだ思い出せない。
もちろん、シーナさんが旅をしたその土地にずーっといるのであれば、その記述というのも変化していくだろうと思う。今度はそういう類の本を読んでみたい。また、シーナさんが訪れた島に住んでいる人がこの本を読んだときの反応を知りたい。

どうやら続編もあるようだ。そっちも読んでみようと思う。